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心身症とは

心身症とは

 例えば、仕事がうまくいかない、家庭生活で嫌なことが続く、大切な人と死別したなど、心理的要因や過剰なストレスによって発症する胃潰瘍や十二指腸潰瘍などがこれに相当します。
 自分の内的感情やストレスに気づきにくく、自分を抑えて周囲に合わせたり、自分の感情をうまく言葉にできなかったりする人に多いと言われます。

心身症の主な症状

 心身症は、ストレスが蓄積した時に、現れる疾患です。ストレスが蓄積すると、脳の神経伝達物質の流れが損なわれて、自律神経がうまく機能しなくなります。自律神経は、脳から体への信号を伝えるため、 うまく機能しないと神経系や循環器系、呼吸器系など身体のさまざまな領域に不調が現れるのです。心身症にみられる主な疾患や症状は以下の通りです。
 心身症は、病気の発症と症状の悪化に精神的ストレスとの関係性が深いと判断された場合に診断され、心身症からうつ病や睡眠障害、摂食障害などを引き起こすこともあります。 そのため、「ただのストレスだから…」と、心身症の症状を放置しておくことは危険です。

心身症の治療について

 心身症の治療には、一般的な全身疾患とは異なり、心理的な要因が関与しているため、心と体の両面からのアプローチが必要になります。単なるストレスの除去だけでなく、 心理面の治療も行うため、治療期間は長期にわたることが多いです。治療が不完全ですと、初発症状が治っても、すぐに別の症状が現れるケースがありますので、しっかり治すことが大切です。
 治療は身体症状と精神症状の診察・検査を平行して行います。身体症状の治療は、内科や外科の専門医の意見も聞きながら、アプローチをします。精神症状の治療では、まずはストレスや不安に感じることの根本的な原因を把握し、自分自身も現在の精神状態の不調を認めることが大切です。その後、精神科や心療内科でのカウンセリング、薬物療法、行動療法など精神・心身医学的にさまざまな治療を行います。

日常生活で気をつけること

 心身症の症状が重いと日常生活に困難をきたす場合があります。精神的なストレスを感じながらも無理をしているため、身体が悲鳴を上げている状態にあるわけです。 そのような状態を長引かせないためにも、多方面からの適切な治療が必要となりますが、生活習慣の見直しも重要なポイントです。
 睡眠不足や運動不足、不規則な食生活、喫煙、飲酒などの習慣を改めるなど自分に合った生活の立て直しを図りましょう。心身症の患者さんには、ストレスから不眠が認められることも多くあります。不眠を悪化させないために、可能な範囲で生活リズムを意識しましょう。いずれにしてもすぐに治るものではありませんので、じっくりと向き合っていくことが大切です。
 精神的なストレスを抱え、誰にも相談できない状況であれば、お近くの精神科・心療内科を頼ることも重要です。ストレス社会といわれる現代では、精神科・心療内科は気軽に相談できる場所。話を聞いてもらいたい、心の辛さを吐き出したい時などに行ってみましょう。言葉にすることで、心が軽くなる人もいます。
 心身症は年齢も性別も問わず、誰でも発症してしまう可能性があります。気になる症状がある場合は、専門医の診断を受けてください。

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今回お答えいただくのは

宮武 良輔 先生

駿河台こころのクリニック院長/医学博士/精神保健指定医/日本精神神経学会専門医

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