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いまさら聞けない?ワクチンって何?

ワクチンは感染症を予防するための最も確実な手段ですが、私たちの体内でどのように働くかご存じですか?名前は誰でも知っているけど中身がよく判らない、そんなワクチンについて解説します。

◆◇感染症と病原体◆◇

感染症は、病原体(病気を引き起こす細菌やウイルスなどの微生物)が体内に侵入し、増殖することで発症する病気です。我々は普段細菌やウイルスといった微生物に囲まれて暮らしています。どんなに清潔好きな方であっても、皮膚や消化器の中には無数ともいえる数の微生物が棲んでおり、ヒトと共存しています。

これらのほとんどは無害で、一部はビタミンの合成などを通じて心身の健康を助けてくれています。その一方で、体内に侵入して繁殖すると健康に様々な有害症状を起こす微生物もあり、これらは一括して病原体と呼ばれ、インフルエンザやはしか、手足口病といった種々の感染症を引き起こします。つまり、感染症は、高血圧や痛風とは異なり、我々自身の体以外に発生原因がある外因性の疾患です。

◆◇免疫系による病原体の監視と排除◆◇

我々の体内には、病原体を見つけ出して処理する働き、免疫系が備わっています。風邪をひいて熱が出ると解熱薬を服用しますが、これによって症状が軽減しても風邪からの回復を早める働きはありません。免疫系が風邪の原因となっている病原体を発見・排除し、傷ついた個所を生れながらに備わった自然治癒力が修復することで、風邪から回復します。 免疫の異物排除の働きには大きく分けて2つの段階があります。

普段から広く浅く病原体を監視しているのが“自然免疫”と呼ばれる防御機構で、侵入した異物を迅速に認識し、それを排除することで病原体の増殖が抑えられます。自然免疫はいわば繁華街をパトロールする警察官のような役割を担っており、挙動が怪しい、刃物を持っているといった特徴から犯罪を起こしそうな病原体を見分けています。自然免疫だけでは対処しきれなかった病原体が体内で増殖を始めると、“獲得免疫”が活性化します。獲得免疫は特定の病原体に強力に対応する、機動隊のような働きがあり、凶悪犯(病原体)の指名手配書を用意したうえで活躍する特徴があります。なお、免疫系は病原体以外にもアレルギーの原因物質やがん細胞などを処理する働きも担っています。

◆◇ワクチンの役割◆◇

ワクチンは、病原体による感染症を予防するために、免疫系、特に獲得免疫を訓練する仕組みです。獲得免疫は以前体内に侵入したことがある病原体に対して働くため、予め病原体の一部や毒性を弱めた病原体をワクチンとして体内に導入し、獲得免疫に病原体の特徴を覚えさせます。つまり、「この病原体はとても有害なので、体内で見つけた場合は直ちに排除しなさい」と免疫系に学習させるのがワクチンの役割です。これにより、実際にその病原体が侵入した際には強力な防御機構が働き、発症や症状の重症化を防ぐことができます。

獲得免疫の訓練にはある程度の時間が必要なため、一般的な治療薬とは異なり、ワクチンは基本的に感染の前に接種しておかないと効果を発揮できません(このため、ワクチン接種は“予防接種”とも呼ばれます)。また、ワクチンの接種により免疫系は病原体が体内に侵入したと勘違いする場合があり、まれに発熱や倦怠感といった好ましくない反応が起こる場合があります。

◆◇ワクチンの種類◆◇

現在日本で接種可能なワクチンには20種類程度があり、法律に基づいて行政が実施する“定期接種”と、希望者が各自で受ける“任意接種”に分けられます。

定期接種のうち、乳幼児を対象としたワクチンには接種の努力義務があり、特定の年齢層の方全員が接種することで、その集団全体で感染症が蔓延することを予防しています。

努力義務のある予防接種には、B型肝炎ワクチンやBCGワクチンが該当します。任意接種のワクチンには、インフルエンザワクチンや3種混合ワクチンがあります。

狂犬病ワクチンのように、特定の地域に渡航する際に接種が推奨されているワクチンもあり、任意接種に際しては医師等と相談の上、接種を受けるかどうかをご自身で決定することが前提となります。

◆◇おわりに◆◇

ワクチンと抗生物質は感染症による死者を激減させ、寿命の延伸に大きく貢献しました。しかしこれらの手段も万能ではありません。予防接種の他に手洗い、十分な睡眠、バランスの取れた食生活といった日常的な予防策を心掛け、免疫系の機能を維持する生活習慣が重要となります。新型コロナ感染症のようなパンデミックは、今後も起こると考えられています。健康な状態を維持し、場合によってはワクチンを上手く利用することで、感染症に罹り難い日常を送りましょう。

 

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(参考)

1)ワクチンネット

 

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