これであなたも美白美人
by Tomohiro Miura(湧永製薬 学術・営業薬制部)
紫外線の浴び過ぎは、日焼け、しわ、シミ等の原因となるだけでなく、長年紫外線を浴び続けていると、時にはがんなどを引き起こすことがあります。紫外線や肌に対する正しい知識を持ち、健康な美肌を保ちましょう!
◆◇紫外線の種類
紫外線は波長の領域とそれに伴う性質によってA,B,Cの3つに分けられます。
〇UV-A
UV-AはUV-BやUV-Cに比べて影響は小さいですが、その多くが地表に届くため(地表に届く紫外線の9割)、長い時間浴びると日焼けの原因になります。しかしUV-Aには血行や新陳代謝などを促進する効果もあるので、適度な日光浴は健康に効果的です。
〇UV-B
UV-Bの殆どはオゾン層に吸収され、地表に届くのはUV-Aの1/20~1/30程度です。体内でビタミンDを生成する作用がありますが、たくさん浴びると日焼けを起こし、皮膚がんの原因にもなります。
〇UV-C
UV-Cは殺菌作用に用いられるくらい強力な紫外線です。オゾン層に守られてますが、オゾンホールが開くと地表に届く可能性があります。
紫外線の強さは、時刻や季節によって大きく変わります。同じ気象条件の場合、太陽が頭上に来るほど強い紫外線が届きます。一日のうちでは正午ごろ、日本の季節では7月に最も紫外線が強くなります。
◆◇しみができるメカニズム
皮膚は表皮と真皮及び皮下組織の3層からできています。表皮にはメラニンと呼ばれる色素を作る細胞があります。メラニンは紫外線を吸収して、肌へのダメージを少なくする働きがありますが、過剰に産生されるとしみの原因になります。
◆◇しみを防ぐためには
しみ・シワ・乾燥・くすみなど様々な症状を改善するポイントは肌の代謝を良くする ことです。細胞は血液から 酸素や栄養をもらい、二酸化炭素や老廃物などを排泄しています。血流を良くして肌細胞 を元気に保ち、肌代謝を良くしましょう。またビタミンC には抗酸化作用があり、しみの原因であるメラニンの生成を防ぎます。積極的に摂取する事を心がけましょう。
◆◇年齢と肌の生まれ変わりの関係
肌は表皮の一番奥にある基底層から新しい皮膚細胞が作られ、それが上へ上へと押し上げられて、肌の表面に出てきます。やがてそれが垢や古い角質として剥がれ落ちて、新しい細胞と入れ替わっていきます。この繰り返しが肌の生まれ変わり(新陳代謝)です。 表皮細胞が再生されるまでの期間(ターンオーバー)は、20代では28日前後ですが、高齢者ではその約3~4倍も長くなってしまいます。肌ケアを意識して美しい肌を保ちましょう。
◆◇紫外線と健康
紫外線は悪い影響ばかりではなく、カルシウム代謝に重要な役割を果たすビタミンDを皮膚で合成する手助けもしています。また朝、太陽の光を浴びることは良質な睡眠を導くために重要です。最適な紫外線量には個人差がありますが、紫外線の浴び過ぎに注意しながら上手に付き合っていくことが大切です。
参考)
1)環境省紫外線保護マニュアル
2)笹倉出版社 人体の秘密データブック