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たんとせき

 寒く空気が乾燥する季節は、痰や咳が気になりますよね。自他とも不快な気分になる痰や咳は、呼吸器からの注意報です。そこで、痰や咳とは何かを知ることで、たん・せきに負けない冬を過ごしましょう。

◆◇たんとせきの協同作業

 鼻腔(びくう)から肺までの気道は、線毛(せんもう)をもった細胞に粘膜が覆われ、分泌される粘液とともにホコリやウイルスなどの異物が肺へ侵入するのを防御しています。粘液は異物をからめ捕り塊となります。その塊が「痰」です。

 線毛は、ベルトコンベアーのような動きで痰を追い出します。痰は約90%が水分で、残りの多くがムチンと呼ばれる粘液成分です 1)。ムチンには、サラサラ成分とネバネバ成分がバランス良く存在しています。通常、少量でサラサラ成分が多い粘液は線毛で流され、嚥下(えんげ)されますが、異物が増えるとネバネバ成分が増えて痰が線毛にへばりつきます。そうなると線毛がうまく痰を排泄できなくなり、ジェット気流で強制的に吐き出そうと身体が反射的に働きます。これが「咳」です。

 つまり、痰や咳は、異物侵入の注意報であり、線毛と粘液は、私たちが持っている自然の防衛隊なのです。冬は寒さや空気の乾燥により線毛の動きが弱くなるので、防衛隊のケアも必要です。

◆◇去痰と鎮咳

「ゴホン」の咳1回で2キロカロリー消費すると言われています 2)。1分間に2回の「ゴホン、ゴホン」の咳が1時間続くと240キロカロリーを消費します。これは、体重50kgの人が1時間軽いジョギングした時の消費量260キロカロリー 3)に匹敵します。咳は体力を消耗させるだけではなく気道を傷つけ、就寝中に咳き込むと不眠を招くので、咳を止めること(鎮咳)が重要になるのですが、むやみに咳を止めてしまうと痰が排泄されにくくなって息苦しくなったり、反って咳が長引くことにつながりかねません。咳の原因となっている痰を排泄すること(去痰)も大切なのです。

 

 かぜなどの呼吸器感染症の場合は通常、2週間程度で諸症状は落ち着いてきます。しかし、鼻に炎症が残ると蓄膿症(副鼻腔炎)となり、ネバネバ成分の多い鼻水が喉に流れて痰のようにへばりつく「後鼻漏」で咳が長引くことがあります。また、新型コロナウイルス感染症の後遺症で、咳や息苦しさ、痰を訴える方がいるようです 4)。絡みついた痰を排泄しやすい状態にして咳を和らげるお薬として、サラサラ粘液とネバネバ粘液とのバランスを調整するものや、粘液を分泌しやすくするものが注目されています 5)

 

※ 3週間以上も痰や咳が続く時は、喘息や肺がん、結核などの可能性もあります。

辛いのは痰?それとも咳ですか?あなたの症状に合わせたお薬が自然の防衛隊の力を後押ししてくれます。まずは、薬局・薬店の専門家に相談してみましょう。

 

参考)
1)日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 18(1)p30 2008
2)目でみるからだのメカニズム 第2版 医学書院
3)健康づくりのための身体基準2013 厚生労働省
4)新型コロナウイルス感染症 診療の手引き別冊 罹患後症状のマネジメント・第2版
5)日本内科学会雑誌 101 p3525 2012、日経メディカルオンライン 2021年5月15日

 

◆◇お近くの薬局・薬店でご相談下さい◆◇

 栄養のお話や、運動の際の注意点などは、お近くの薬局・薬店でもご相談ください。健康セミナーなどが開催されることもありますので、積極的に参加して、健康投資を続けましょう!

 

 

 

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