より良い睡眠のために
睡眠は人生の約3分の1を占める必要不可欠な生活習慣です。人生100年時代と言われ、私たちは約30年を眠りに使っていることになります。より良い眠りは健やかな生活の原点です。不安や不快感のない睡眠を目指しましょう。
◆◇睡眠の役割◆◇
私たちの細胞は睡眠中も働いています。脳では記憶の整理などを行い、身体では日中に蓄積された老廃物を排出、傷ついた細胞を修復して、疲労を回復させます。そのほかにも睡眠は、気分を安定させる、血糖をコントロールする、免疫機能を高めるなどの働きがあり、翌日の活動に向けた準備を整えるための時間と考えられます。
◆睡眠の悩みを持つ人も多い◆◇
季節や気温の変化はストレスになります。また、仕事や人間関係など現代社会特有のストレスもあります。ストレスを緩和するには「睡眠」で脳の機能を回復させることが役立ちますが、ストレスと睡眠は密接に関わっています。ストレスが過剰になると「なかなか寝付けない」、「寝ている途中で目が覚める」、「朝早くに目が覚めてしまう」、「ぐっすり眠れた感じがしない」など睡眠の悩みが生じてしまいます。ストレス社会といわれる現代では成人の5人に1人は睡眠に悩みを持つとも。
◆◇より良い睡眠のための生活習慣◆◇
睡眠の悩みを解消するため、次のような生活習慣を心がけましょう。
✧日の光で「体内時計」を整える
起床してすぐに日の光が目に入ると、1日のリズムを刻む体内時計がリセットされて、体が活動的になります。毎朝、一定の時刻に起きて体内時計を整えることが良質な睡眠につながります。
✧日中は活動的に過ごす
脳は起きて活動していると次第に疲れてきます。すると脳を休めるために眠気が起こります。
✧ぬるめのお風呂や音楽でリラックスの時間を
活動する神経(交感神経)から、休む神経(副交感神経)へのスムーズな切り替えができると、眠りにつきやすくなります。そのためには38~40℃のぬるめのお風呂につかる、音楽を聴いてリラックスして、眠くなってから床につく(無理に眠ろうとしない)などが良いでしょう。
✧休日も、朝はいったん起きる
休日の朝寝坊は体内時計のリズムを乱します。普段より睡眠時間が必要な場合でも、いったん起きて日の光を浴び、体内時計を整え(夜に影響しないよう短めの)昼寝をするようにしましょう。
◆◇このような生活習慣は避けましょう◆◇
脳の覚醒を引き起こす行動として、「パソコン・スマートフォンなどの操作」、「飲酒」、「考え事」、「ゲーム」、「喫煙」、「カフェイン摂取」などがあります。また、夜に強い光を浴びると体内時計が乱れるので、光源が直接目に入らないよう間接照明にすることも有用です。
参考)
1)きょうの健康、2020年2月号
2)きょうの健康、2020年6月号
3)不眠に関する意識と実態調査(2014年8月)、楽天リサーチ
◆◇お近くの薬局・薬店でご相談下さい◆◇
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