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フレイル

by Yasuyo Matsuda (湧永製薬 学術・営業薬制部)

 現在日本は超高齢化社会を迎え、要支援・要介護者の人数が急激に増加しています。高齢者の寝たきりを予防して健康寿命を延伸することが、今後の大きな課題となっています。今回は、介護予防の新たなキーワードである「フレイル」についてお伝えいたします。

●〇フレイルとは?〇●

 フレイルとは、海外の老年医学の分野で使用されている「Frailty(フレイルティ)」に由来し、「健康な状態と介護が必要な状態の中間の状態」を意味します。通常の加齢とは異なり、フレイル状態では心身共に脆弱性が増しており、要介護や寝たきりになるリスクが高くなっています。しかし、フレイル状態は今後の生活習慣の改善次第で、元の健康な状態に戻れる可能性があります。

診断基準
下記の3項目該当でフレイル
2項目該当でプレフレイル(フレイル予備軍)
① 体重減少(半年以内に2~3キロ以上)
② 握力低下(男性26キロ未満、女性18キロ未満)
③ 「自分が活気にあふれている」の質問に「いいえ」と回答
④ 歩行速度が毎秒1メートル未満
⑤ 外出が1日1回未満
※フレイルには、体重減少や筋力低下などの身体的な変化だけでなく、気力の低下などの精神的な変化や社会的なものも含まれます。

●○フレイルの3つの側面○●

 フレイルには、筋肉量低下や移動機能障害といった「肉体的フレイル」の他に、うつ状態や気力の低下等の「精神的フレイル」、引きこもりや社会的な孤立といった「社会的フレイル」の3つの側面があります。フレイル状態ではこの3つの側面が総合的に衰弱しており、寝たきりや死亡など、様々なリスクが高まった状態にあります。多くの方はこのフレイル状態を経て要介護に移行しますので、早く気付いて健康な状態に戻れるように注意していく必要があります。

●○リスクが2.4倍に!○●

 フレイルでない方と比較し、フレイルの方では寝たきり発生リスクが約2.4倍増加していると推測されています。また、前期高齢者と後期高齢者に分けた場合、前期高齢者で約3.4倍、後期高齢者で約1.7倍となり、前期高齢者の方がフレイルの影響がより大きいことが明らかとなりました。
(平成29年11月13日地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター)

●○フレイルを防ごう!○●

 フレイルになる原因として、加齢に伴う活動量の低下、人や社会とのつながりを持つ機会の減少、筋肉量の減少であるサルコペニア等があげられます。身体的フレイルとサルコペニアは低栄養と関わりが強く、食糧の豊富な現代にあっても、一部の高齢者は低栄養傾向にあることが指摘されています。筋肉の原料となるタンパク質を十分に摂って運動習慣を身につけると共に、仕事やボランティア、家族や友人とのつながりをしっかり持ち、フレイルを防いで元気で長生きを目指しましょう!

◆◇お近くの薬局・薬店でご相談下さい◆◇

 栄養のお話や、運動の際の注意点などは、お近くの薬局・薬店でもご相談ください。健康セミナーなどが開催されることもありますので、積極的に参加して、健康投資を続けましょう!

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