熱中症にご注意
熱中症といえば、炎天下に長時間いた、真夏の暑いなか運動をしていたといったケースを想像するかもしれません。しかし、実際はこうした典型的な場面ばかりではありません。突然気温が上がったなど、身体が暑さになれていないと起きてしまいます。毎日の生活の中で熱中症対策をしておきましょう。
熱中症とは、高温多湿な環境に、私たちの身体が適応できないことで生じるさまざまな症状の総称です。めまいや顔のほてり、体のだるさや吐き気、筋肉痛や筋肉のけいれん、体温が高い、皮膚の異常、まっすぐ歩けない、呼びかけに反応しないなどは、熱中症の可能性があります。
◆◇熱中症かなと思った時は◆◇
すぐに医療機関へ相談、または救急車を呼びましょう。
涼しい場所へ移動しましょう。体を冷やして体温を下げましょう(露出させた皮膚に水をかけ、うちわであおぐ、氷のうで首すじ・わきの下・太ももの付け根など太い血管の通っている部位を冷やす)。
塩分や水分を補給しましょう(吐き気やおう吐の症状がある時、意識が無い時には無理に飲ませないようにする)。
◆◇対策は?◆◇
暑さを避けるため、外出時には日陰を歩き、日傘や帽子を利用しましょう。室内では風通しを良くし、適切にエアコンを使いましょう。また、暑さで大量の汗をかいて水分・塩分などのミネラル類、水溶性ビタミン類が不足することも熱中症の原因になります。のどが乾いていなくてもこまめに水分を補給し、塩分等も摂取することが、日々の対策になります。
◆◇ご存じでしたか?熱中症になりにくい体づくりには筋トレが有効です◆◇
体の中で最も多くの水分を蓄えることができるのは「筋肉」です。筋肉量の少ない人は水分の蓄えが少なく、少しの暑さでも脱水症状となります。除脂肪体重という筋肉量の指標になる値は30代以降で低下していきます(下図)。30~40代からは、筋肉量の維持を心がけたいでものです。
とはいえ、もともと運動習慣もないし、感染症予防を思うと外で運動はちょっと・・・という方。お勧めなのは自宅でできる入浴前後のストレッチと腹筋・スクワットなどの筋トレです。
ストレッチは肩こり解消やリラックス効果も抜群。凝り固まってしまったカラダを癒し、睡眠の質を高める優しい習慣です。そして、筋肉づくりに必要な成長ホルモンは、眠っている間に多く分泌されます。つまり、「寝ている間に筋肉は作られる」。筋トレと適切な睡眠は、熱中症対策に最適な健康習慣です。
◆◇タンパク質も意識して摂取◆◇
筋肉の材料はタンパク質です。タンパク質は、肉類・魚介類・卵類・乳類など動物性の食品のほか、豆類などにも多く含まれています。毎日の食事でしっかり摂取しましょう。
参考)
熱中症について 全日本病院協会HP
熱中症ゼロへ。日本気象協会HP
健康長寿ネット 長寿科学振興財団HP
◆◇お近くの薬局・薬店でご相談下さい◆◇
栄養のお話や、運動の際の注意点などは、お近くの薬局・薬店でもご相談ください。健康セミナーなどが開催されることもありますので、積極的に参加して、健康投資を続けましょう!