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骨粗しょう症を予防しよう!

骨粗しょう症とは骨密度が低下し、骨が脆くなっている状態の事です。骨が脆くなるとちょっとした転倒でも骨折してしまうことがあります。

骨密度は加齢とともに徐々に減少するため、初めは自覚症状がないことがほとんどです。気づいたころには骨粗しょう症がかなり進行していることもあるため、予防の意識を持つことが大切です。

◆◇骨粗しょう症とは?1)◆◇

骨粗しょう症の患者数は全国で約1,600万人と推定され、増加の一途をたどっています。骨は目には見えませんが、古い骨を壊し、新しい骨を作ることで、常に新しく作り直されています。通常は骨を壊す働きと新しい骨を作る働きのバランスが保たれていますが、このバランスが崩れて骨を壊す働きが作る働きを上回った状態が続くと骨量が減少してしまいます。その結果、骨がもろくなり、容易に骨折するような状態になるのが、骨粗しょう症です。

骨粗しょう症は年齢を重ねることによって誰にでも起こり得ますが、男性よりも女性に起こりやすいことが知られています。女性の方が多い理由には女性ホルモンが関係していると考えられています。女性ホルモンの一種であるエストロゲンには骨を壊す働きを抑え、骨を作る細胞の生存を高めることで、骨密度の低下速度を減少させる働きがあります。閉経後はこのエストロゲンの分泌が低下するため、骨粗しょう症のリスクが高くなることが指摘されています。

◆◇骨卒中に注意1)◆◇

骨卒中とは、骨粗しょう症によって発生する股関節や背骨の骨折の事です。股関節や背骨を骨折すると、長期間寝たきりの生活になります。そのため、筋力が低下し、自立した生活を送ることが困難になり、活動量が減少することで体力が低下することに繋がります。特に高齢者では、これらの体力低下から肺炎などを起こし、5人に1人は1年以内に亡くなるといった報告もあります。このような骨折の恐ろしさを理解してもらうために、骨折に変わる言葉として日本骨粗鬆症学会が「骨卒中」という概念を提唱しています。

骨粗しょう症によって骨が脆くなると、咳やくしゃみ、転倒といったちょっとしたきっかけが原因で骨卒中になることもあるため、骨密度の低下を緩やかにし、健康な骨を維持することが大切です。

 

◆◇骨密度の低下を緩やかにする生活習慣2,3)◆◇

<運動>

骨は、物理的な刺激が加わると骨をつくる細胞が活発になり、強くなる性質があります。したがって骨粗しょう症を予防するためには、ウォーキングやジョギングのような重力負荷のかかる運動が効果的です。

ご自身の体の状態に合わせて無理のない範囲で取り入れてみて下さい。

<食事>

イソフラボンは、エストロゲンに似た働きをするため、骨粗鬆症の予防・改善に効果があると考えられています。大豆に多く含まれているため、豆腐や納豆などを積極的に食事に取り入れましょう。

骨はカルシウムなどのミネラルだけでなく、コラーゲンによって支えられています。ビタミンCはコラーゲンの生成に必要な成分なので、ビタミンCを摂取することも大切です。ビタミンCは熱に弱いため、調理過程で失われやすいのですが、ジャガイモやさつまいもなどはビタミンCをデンプンで包んでいるため、比較的熱に強いと言われています。

ビタミンK2は骨に存在するオステオカルシンというたんぱく質を活性化し、カルシウムを骨に沈着させて骨の形成を促す作用があります。納豆などの発酵食品に多く含まれています。

ビタミンDは、腸管からのカルシウムの吸収を促進し、血液に入ったカルシウムを骨まで運ぶ働きがあります。きのこ類、魚介類、卵類、乳類に多く含まれています。ビタミンDは食品からの摂取に加えて、日光浴(しながら散歩)することも大切です。

 

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イソフラボン
ビタミンC
ビタミンK2
ハス胚芽エキス

 

(参考)

1) きょうの健康2024年12月/ NHK出版 
2) e-ヘルスネット 骨粗鬆症予防のための運動/厚生労働省
3) 健康長寿ネット/公益財団法人長寿科学振興財団

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