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食養生

東洋医学の考えと先人たちの英知「食養生」

 食養生とは、健康を維持するために、”何を、どのように、食べるのがいいのか”ということについて、多くの先人たちから引き継がれる英知のことです。食養生の基本は東洋医学なので、「気・血・津液(体内の水分)」が体内をうまくめぐっている状態が健康とされています。
 気には体の新陳代謝を促したり、体温を生んで維持したり、病気から体を守る作用があります。そのため、食養生の食事療法は気をめぐらせてくれる食べ物や食べ方、生活習慣を取り入れることが根底となります(辻野先生)。そして、水や空気、太陽(規則正しい生活)、心(心に負担をかけない)にも気を配ることが大切になります。

理想の食事である”和食”

 食養生の世界では「身土不二」という言葉があり、生まれ育った土地でとれる食材を食べることが一番からだにいいという考え方です。日本人に合った食事は、玄米・麦・そば、雑穀などの穀類や豆類を主食とし、季節の野菜、果実、海藻、小魚などを副食とする食事が理想的。
 食べる量のバランスは、穀物5:野菜・根菜類2:肉・魚1。これは人間の歯の形と機能から導きだされています。人間の歯は、全部で 32 本あり、穀物をすりつぶす臼歯が 20 本、肉をかみ切る犬歯が4本、草などの食物をかみ切る切歯は8本です。難しく考える必要はなく、食事の半分をお米、野菜のおかずはご飯の半分弱、肉や魚は野菜の半分程度と考えておけば大丈夫です。

「玄米」を生活に取り入れ、一物全体食を

 東洋医学の”一物全体食”という考え方は、食物から命をもらうと考え、野菜は皮をむかずに根や葉も食べる、丸一匹食べられる魚を選ぶのが基本です。野菜や果物など命がある食品は生命活動を支える酵素を持っています。
主食であるお米には、玄米も取り入れてください。玄米は白米より栄養価が高いだけでなく、命を持っています。玄米を土に埋めると芽吹くのがその証拠。命を取り入れることは、気のめぐりをよくします。
 味噌や醤油、納豆、ぬか漬けなど、伝統的な日本の食品にも豊富に含まれているので、ふだんの食生活に積極的に取り入れるようにしましょう。そこで重要となるのが、調味料選び。保存料や添加物など原材料以外のものが入っていないこと、国内でつくられていること、手作業でつくられている本物を選びましょう。調味料選びのポイントを知り、普段の食事に取り入れてみてください。

心の養生を大切にしよう

「病は気から」という言葉があるように東洋医学の世界では「気」が健康の根源で、この気にもっとも影響を及ぼすのが「心」と考えています。怒りや喜び、悲しみなど5つの感情はそれぞれ五臓に配当されていて、感情と臓器は互いに影響し合います。
 五臓のバランスが整っているのが健康な状態であるため、どれか一つに偏ることなくちょうどいい状態を保つことが大切です。
 すべての臓器に影響する心のもっともよい状態は、感謝の気持ちをもつこと。感謝は心の安定をもたらし、全体の感情のバランスを整え、気の流れをよくします。もっとも簡単な方法は自分自身に感謝すること。日々、頑張っている胃や腸に手を当てて感謝の気持ち、ほめることで自己肯定感を養うことができます。

毎日の生活に太陽のリズムを

 理想的な生活のリズムは、日の出とともに起きて朝日を浴び、日が沈む時間を過ぎたら活動を控え、眠りにつくことです。辻野先生が実践しているのは、太陽食。太陽のリズムにあわせて規則正しい生活を送る、太陽からエネルギーをいただく、 太陽を浴びて育った食事をいただくことです。
 季節ごとの変動はありますが、だいたい毎日一定のリズムで生活することが体に負担をかけないコツ。朝起きる時間をなるべく同じにするよう心がけましょう。人間も植物同様、太陽の光を浴びないと気がめぐらないのです。

深呼吸でリフレッシュ!

 人は1日約2万回、無意識に呼吸をしています。深呼吸は無意識で行う呼吸に比べると6~9倍の空気を入れ替えることができるため、深呼吸が1回増えるだけでも体内の換気量が変わることがわかります。他にも深呼吸をすることで、酸素の供給量が増えて代謝が促されたり、体内の酸性度が調整されたり、リフレッシュしたりと体の変化も大きくなります。
 食養生の基本は「気」をめぐらすこと。「あの人、元気そう」と感じるのは、相手の「気」を感じている証拠です。自己免疫力を高めるためにも、できるところから食養生生活を始めましょう。

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今回お話を伺ったのは

辻野 将之 先生

食養生講師・食事療法士

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