漢方薬について
- 病院で処方される漢方薬と、ドラッグストア等で買える漢方薬の違いは?
一部、ドラッグストア等で買える漢方薬では生薬の配合量が少なく設定されているものもありますが、基本的に生薬の組み合わせや配合比率に大きな違いはないため、同じ効果を期待できる薬として扱ってもらって問題ありません。ただし、病院で処方される漢方薬は130種以上の方剤があるのに比べ、ドラッグストア等で買える漢方薬は安全性と需要の高い約60種に限られています。
- 漢方薬は、何に気を付けて使えば良いですか?
漢方薬も薬である以上、副作用があります。しかし、「漢方薬には副作用がない」と思って使っている人も多く、医師や薬剤師にも使っている漢方薬の情報を共有しないケースがよくあります。そのため、副作用が起きた際にも早期発見ができず対処が遅れ、重症化してしまうといった事態が起こります。漢方薬でも、使っているものは必ずお薬手帳などに記載して医師・薬剤師に伝えるようにしてください。
- 漢方薬の効果を高めるためにできることはありますか?
漢方薬は「証」という体質に合わせて使うことが重要です。たとえば「葛根湯」は風邪薬としてよく用いられますが、この薬が合うのは「体力が中等度以上」で「汗をかいていない風邪の初期症状」の場合です。虚弱体質の人や、既に汗をかいている風邪には適さないため、別の漢方薬を選ぶ必要があります。こうした「証」は薬の説明書に必ず記載されているため、自分の体質や症状と合っていることをチェックしてみましょう。
今回お答えいただくのは
児島 悠史 先生
薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CLレベル6 / Fizz-DI代表