セルフプリベンションとは、自己予防という意味。自らの手で、自分のできる範囲で、身体によいことを行うことです。このコーナーでは、著名人が実践している、そんな転ばぬ先の身近な健康法をご紹介いたします。
料理って楽しい!料理家の道へ
手軽に作れる、栄養満点、子どもも喜ぶメニューなど、それぞれの生活スタイルにあわせたアイデア満載のレシピが人気の料理家、食育インストラクターの和田明日香さん。料理番組の出演だけでなく、レシピ本の出版やラジオのパーソナリティ、講演会やイベントへの出演と多忙な日々を送っています。実は結婚するまで、料理は苦手だったそうですが…。
「はい、本当に苦手でいちょう切りって何?みたいな状態でした(笑)。結婚当初、妊娠もしていたので、家にいる私が食事の用意をしなくてはと、結婚を機に料理に向き合うようになりました。家には義母(料理愛好家の平野レミさん)の本がたくさんあったので、最初はそれを見ながら試行錯誤を繰り返しましたね」
いろいろ作っていくうちに、こう切ったほうが食べやすいかな、こうしてみたらどんな味になるだろう…など、どんどんアイデアが生まれ、料理って楽しいと思うようになっていったそうです。
「それから数年後、お義母さん(レミさん)と一緒に仕事をする機会に恵まれ、料理の仕事が増えてきたんです。ただ、自分は料理の知識も少ない、専門的な勉強もしてない…と自信がもてなくて。だから何か資格を取って自信をつけようと思い立ち、食育インストラクターの勉強をスタートしました」
資格取得後は、学んだ知識を生かし、料理家の道へ。和田さんのレシピは、食べやすい、作りやすい、おいしいと大人気に。
「私のレシピは、基本をしっかり伝えるようにしています。それから先は、作る人のアレンジ次第。切り方や食材に変化をつけて食べる人たちの好みにあわせて、自分流に完成させてほしいと思っています」
レシピに込められた和田さんの想いが、幅広い層から支持される秘訣なのかもしれません。
大切にしているのは相手を尊重すること
現在、中学生と小学生の3人のお子さんがいる和田さんですが、お子さんの食事に関して気をつけていることについて伺うと…。
「今は成長期なので、栄養のバランスに気をつけています。子どもたちの様子を見ると、あ、今この栄養素が足りてないな…とわかるので(笑)。健康な体は食事からできる!と思っているので、子どもたちの好き嫌い関係なく食卓に並べます」
嫌いだからと食卓に出さないでいると、食べる機会を失ってしまうのがもったいないかなと思うんですと続けます。
「嫌いなものは残す日のほうが多いんですけど、ある日ふと食べる瞬間もある。そしたらもう、作ったほうはうれしいわけです。そんな日が来ることを願って、毎日料理を作っています」
子育てで大切にしていることは、相手を尊重する姿勢と言います。
「私から産まれたとはいえ、一人の人間なのでその子自身の考えや意見を尊重するようにしています。考えが違って当たり前、違いを面白いと思うようにしようと。子どもたちがこれからどんな選択をしていくのか、すごく楽しみです」
この考えは人間関係を築く大切な基盤となっているそうです。
「お義母さんにも夫にも、好きなことをしていてほしい。その人の人生を尊重したい。私も私の人生を尊重してほしいと思っているので、その気持ちの表れなのかもしれません」
ずっと元気でいてくれたらそれだけでいい
義母がレミさん、義姉が俳優の上野樹里さん。和田家が集まるとどんな感じなのでしょうか。
「みんなずっとしゃべっていて、賑やかですね。一番静かなのは子どもたちかもしれません(笑)」
先日は、和田さんの企画でレミさんのお誕生日会を開催。みんなで食事をし、そのあとはマジックショーのお店へ。おいしい食事と笑いで満たされたそうです。
「以前、お義母さんがテレビで子どもたちと手品を楽しそうに見ていたので、これは絶対に喜ぶと。案の定、マジックショーのお店で前のめりになって大はしゃぎ。今度、料理番組で手品を披露すると張り切っています(笑)」
レミさんに望むことは、そのままずっと元気でいてください、といたってシンプル。
「お義母さんに試食をお願いすると、いつも“あーちゃん、これでいいよ!おいしいよ!”ってべた褒めです。子どものほうが厳しいくらい(笑)。お義母さんの生き方や考え方に励まされることもたくさんあります」
年齢を重ねると自身の健康にも気をつかうように。一生使う自分の体を大事にしようと始めたのがピラティス。週に1度、自分に向き合う時間を作っています。
「今は発酵調味料にも興味があります。運動でも食事でも健康について考えて行動することが健康につながると思います。健康に対して前向きでいることが、まさに健康の秘訣です」
体調管理の一環として、滋養強壮剤もお試しくださるとのこと。
「家族みんな、にんにくが大好きなので、抵抗なく飲めると思います。同年代の友人と集まると健康の話になる年齢にもなったので、試してみます!」
和田さんのストレス解消法を尋ねると
「大体、寝ると忘れる性格です。それでも気になるときは、理由を考えます。自分に原因があるときは、それも自分なんだとしかたなく受け入れます(笑)」
元気の秘訣は、自分を信じること。
「幸せかどうかは、人に決めてもらうものではなく、自分で決めること。自分を肯定することでポジティブになれる。だから自分を信じることが元気の秘訣につながると思います」
今後やりたいことは子どもが中心の食育
今後、挑戦したいことについて伺いました。
「子どもと料理をする企画をやってみたいです。子どもと一緒に料理をすると、自由な発想に驚くことも多く、学ぶこともたくさんあります。大人が教える食育より、子ども自身が食の大切さに気づくことを軸にした食育をやりたいです」
今までも口に出すことで実現したことがあるとのことで、まずは想いを伝えることが大事と和田さん。いつ実現してもいいように、体力をつけて気持ちに余裕をもっていたいですねと続けます。
和田さんの好きな言葉は、言うのも言われるのも好きという“おかわり!”。料理家として、母として、心にやさしく響きます。今後のご活躍も楽しみにしています。
プロフィール
和田 明日香
1987年東京都出身。料理愛好家・平野レミの次男と結婚後、修業を重ね、食育インストラクターの資格を取得。各メディアでの料理家としての活動のほか、“食育”や“家族”をテーマにした講演会活動など幅広く活躍中。