我が家の愛犬に装着を！努力義務化されたマイクロチップ

6月12日に改正動物愛護法が参院本会議で可決成立しました。犬猫の販売業者に対し販売する動物にマイクロチップの装着と所有者情報の環境省への登録を義務付けました。販売業者から登録された犬猫を購入した飼い主は、情報変更の届け出も義務付けられます。また、すでに一緒に暮らしている犬猫についても装着の努力義務を課すというものです。
　この法案の目的は飼い主がペットを安易に捨てることを防ぐ、災害時迷子になった際に役立つと考えられている。この他、愛玩動物に対する虐待防止のため個体識別を強化される。また、動物虐待の罰則も重くなり動物を殺傷した場合「2年以下の懲役または200万円以下の罰金」を科していたが、、科せられる刑が引き上げられ「5年以下の懲役または500万円以下の罰金」となった。愛玩動物（すべての動物）の虐待と凶悪犯罪との関連性の研究が数多く存在し、動物虐待に留意するということは、人に対する凶悪犯罪の予兆をいち早く検出することにもなります。

マイクロチップ（MC)とは：直径1〜2mm、長さ8〜12mmの円筒形のガラスまたはポリマーのカプセルで包まれた小さな電子標識器具です。国コード、動物種コード、メーカーコード、個体識別番号が組み合わされており、世界でただ一つの個体識別番号が標識されている。
　マイクロチップは動物病院で獣医師に装着してもらいます。装着の方法は、一般的な皮下注射とほとんど変わらないため、動物への負担はそれほどありません。但しMRI検査を受ける時には撮影イメージに影響を与え、画像が評価しにくくなることと、撮影時にマイクロチップが熱を持ち軽い火傷のようになる場合があります。状況により取り出してから検査する必要があります。安全性については問題ありませんが日本獣医師会ホームページに詳しく掲載されていますのでご確認ください。http://nichiju.lin.gr.jp/aigo/index.html

マイクロチップはこのナンバーを飼い主が保管しているだけでは役立ちません。必ず登録が必要です。また、すでに装着されている場合は名義変更が必要です。
登録される内容は
IDナンバー（識別番号）
・埋め込んだ日時
・飼い主の情報（飼い主の名前・住所・電話番号）
・ペットの情報（種類・毛の色・性別・去勢済・避妊済・ペットの名前）
・獣医師の情報
（獣医氏名・所属獣医師会コード）
・獣医施設の情報（住所・電話番号）

登録先は下記の通りです。

公益財団法人日本獣医師会
マイクロチップデータ登録窓口
〒107-0062　東京都港区南青山1-1-1 新青山ビル西館23階
TEL:03-3475-1695(自動音声案内)FAX:03-3475-1697
E-mail:mc★nichiju.or.jp (メール送信時に★を半角@に変えて送信してください)

迷子になり保護された動物は、チップを埋めた体幹部分をリーダーでスキャンし認識番号を入手します。入手後日本獣医師会に問い合わせると所有者の確認が出来ます。登録を済ませていないと確認はされませんので、注意が必要です。海外に出国する時、あるいは入国する場合もスキャンされ書類と確認をされます。

我が家の犬たちも東日本大震災の直後に３頭とも自身で装着しました。ここのところの自然災害増加に伴いマイクロチップのリーダーも普及していますので日頃の備えとして心がけたいことですね。